遙かなる空へ

気楽にマイペースに、少しでも前向きになれる何かを届けられたら。

1/7(雑記 映画 感想) 

warnerbros.co.jp

今年初の感想記事 本当は二本立ての予定だったけど

文量が予想より増えた為一本に(汗)。

 

劇中のテーマパーク デロス

トラブル無くても論理やロボットへの敬意皆無だから

どの道詰んでる気がしなくも無い(汗)。

エストワールド (1973)

最先端技術による過去の時代が体験できる快適なパーク

デロスが惨劇の舞台になるSFパニック映画。

ちなみに本作はジュラシックパークシリーズの原作者 マイケル・クライトン

初監督作でもある。

 


あくまで理不尽パニック映画な為テーマと言う物は無いが、あえて言えば

フイクションとリアルが曖昧な世界が生んだ熱狂と恐怖。

 

安全が保障され本物と瓜二つなロボットが危害を加えない

(ただ犯罪者として捕らえる 殴る蹴る程度の喧嘩は良く

あくまで明確な殺傷が問題のようだ)

 

現代では出来ない事が体験できるを売りにした

パークといえ、ロボット相手なら

暴力 慰め物 発砲 果ては

強盗や脱走 殺害はOKな世界。

 

始めロボットと言え 撃ち殺した事に後ろめたさ感じてた主人公

ピーター・マーティンが

映画の西部劇のような世界ですごす内、

酒場の乱闘にノリノリで参加 脱獄でに保安官を射殺した事を

冗談交じりにしばらく好き勝手できると言う

まるで西部の荒くれ者になったかのよう。

 


それはパークのクオリティの高さと同時に、無意識に心のたかが

外れてしまう見えない怖さを感じる。

そんな主役のような日々もロボットの暴走と共に終わり

ガンマン406号 ガンスリンガーから息を殺し必死で逃げる事に。

 

得体の知れない快楽と恐怖 何が現実で作り物か? 

マーティンがラストに感じた疲労と虚無感が鑑賞後消えなかった。

 

後にターミネーターが影響を受けたとされる

無表情かつ冷酷に淡々と狙ってくる ユル・ブリンナー演じる

ガンマン406号 ガンスリンガーは言わずもがな。

 

やや口は粗いが陽気な友人ジョン・ブレイン。

安全意識と技術への警戒心を持ちあわせるも、

組織の僅かな油断や理不尽なトラブルに力及ばず

敗れた主任管理者。

 

さえない風貌から保安官迄上り詰めた

男性(でもやはりさえない)。

 

騎士になりきり 女王とのロマンスに心躍らせるも

やられ役の相手に持て遊ばれて死ぬ老人。

短いながら主役以外の人々にもドラマ性を感じるのも良い。

 

鮮やかで快適なパークの裏 白と灰色の無機質な空間で

システムやロボットの制御 修理をたんたんと行われてる描写が

シャボン玉の如く美しく脆い機械仕掛けの楽園を印象付ける

後のジュラシックシリーズを手掛けるクライトン氏らしい発想だ。

 

全体的にややテンポが悪く 時代ゆえ古臭さやスケールの小さい点は

有る物の、先の通り人と機械が作った、得体の知れない快楽と恐怖を

感じさせる良い作品でした。