遙かなる空へ

気楽にマイペースに、少しでも前向きになれる何かを届けられたら。

(86ーエイテイシックスー感想) 1話

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前々から興味有って視聴、アバンのバトルシーンは色んな意味で衝撃的、後シンとレーナの対比に凄く力入ってる。

 

自由と平等、博愛と正義、高潔を表す五色旗と無人兵器ジャガーノートで今は無きギアーテ帝国が残した無人兵器、レギオンの攻勢に立ち向かう、サンマグノリア共和国、市内は煌びやかで穏やかな日々を過ごす人々の笑顔で満ちている理想の世界、にも関わらず、共和国軍人ヴラディレーナ・ミリーゼ、(レーナ)は浮かない顔で職場で赴いている。

 

それもその筈、先の立派なスローガンは建前、現実は86(エイティシックス)と呼ばれる人々を乗せ無人機に仕立て上げ戦わせ、それを酒の摘みにゲーム感覚で見ている正に腐った世界

軍事施設であるはずの司令部も、噴水の下はゴミが散乱、昼間から下品な笑い声が聞こえる86へ指示を飛ばす管制室はさながらスポーツバーのよう

よくもったなこの国(汗)。

 

人として以前に国家として腐った有様に憤り、変えようとするレーナで有るが、その理想は管制室で打ち砕かれる、86が悲鳴を上げながらレギオンに屠り殺されていくのをただ涙声で詫びる事しか出来ないのは、彼女が一番嫌う偏見と腐敗に胡坐書いて86をただ見てるだけの物達と同じと言う事を皮肉を示していた、この直前、親友のアネットと微笑ましいやり取りが有った直後だけに余計ショッキングに伝わる。

 

死を見る者と言えば共和国が抹消してる前線でもう一人、東部戦線第一戦区第一防衛戦隊「スピアヘッド」隊長、コードネーム<アンダーテイカー>、シンエイ・ノウゼンこと、シン、彼が居る部隊はちょうど最前線だが、セオト・リッカ、<ラフィングフォックス>はハルト・キーツファルケ>ら年少組と後方送りになった上官(冒頭で品の無い笑い声上げてた男が彼)の皮肉で盛り上がり、アンジュ・エマ <スノウウィッチ>とダイヤ・イルマ<ブラックドッグ>は良い感じ、クレナ・ククミラ<ガンスリンガー>は可愛い(笑)

人間性を否定された少年少女の部隊とは、思えない何処か牧歌的な人間味溢れる場所、にも関わらずシンは仲間から我等が死神と物騒な言葉で称えられる、その理由は戦場で死にきれず苦しむ仲間を弔う為。

 

苦しんでた相手は死ぬのは怖くないと威勢良く言っていたクジョー<シリウス>なのが哀しい、最前線にも関わらず人間らしい生活してるスピアヘットに一瞬気が緩んだが、そんな甘い期待と賑やかな一時も一蹴で消える、戦場に彼らが居ることを開幕早々思い知らされた,そして彼らのもと新しい管制官、ハンドラーワン、レーナが着任した。

 

形ばかりの理想と平和に隠れた歪んだ共和国、賑やかな一時と無情に命と日常が消え去る戦場に生きている86、見るしか出来ないレーナと送り届けるシン、ストーリ展開、演出、絵の構図等様々な形で二人の立場や世界がえげつない程解る1話、初見だと難解な所は有るが先が気になり過ぎる要素満載であった。

 

次回 2話 スピアヘット